かにの食べ方

毛ガニの食べ方

『毛ガニ』は、全身に短い剛毛が生えていることからこのように呼ばれるカニです。大変美味であり、北海道の名産物としても知られています。小さめのカニですが、そこには濃厚な味わいが詰まっています。

『毛ガニ』とは?

毛ガニは別名を『オオクリガニ』と言い、アラスカ沿岸、北海道沿岸、日本海沿岸、三陸沿岸と、広い範囲で獲ることができます。ただし、数が多いわけではなく、漁獲できるのは甲の長さが8cm以上のオスに限定することで保護されています。

脱皮してまだ間もなく、甲羅が硬くなっていないカニも放流されます。漁獲する時期なども漁協や自治体が制限し、毛ガニの乱獲による減少を防いでいるのです。

毛ガニのおいしさ

毛ガニの美味しさの特徴は、少し旨みにまろやかさがあって上品なこと。身が詰まっており、しかも殻が柔らかいので、ばきばきと脚を折って食べるのも楽です。そして、毛ガニを食べるなら、甲にぎっしり詰まった『ミソ』を食べなくちゃ始まりません!!

濃厚で甘みがあり、じんわりと口に広がる美味しさを思い出すと、今にも毛ガニが食べたくなる・・・!という日本人は多いのではないでしょうか?

毛ガニの食べ方

毛ガニは解体されず丸ごとボイルしたものが売られています。まず、甲から脚を切り離します。包丁よりもはさみを使うと上手に切れますよ。甲と腹は少し力を入れると蓋のように外すことができます。ミソがこぼれないように甲を下にしてミソを受け止めましょう。

腹部のふんどし(カニのお腹の部分)やひらひらとした『えら』などの食べられない部分をはさみで切って解体していくと、中の身も上手に取り出すことができます。味噌汁に入れて『鉄砲汁』にしても、カニの出汁と身の旨さが際立ちますね。

子持ちタラバの食べ方

タラバガニの中でも、卵を持っているメスを『子持ちタラバ』と言います。この卵が『内子』『外子』と呼ばれ、タラバガニの珍味として高い人気があるのです。もう少し詳しくご説明しましょう。

『子持ちタラバ』とは?

タラバガニのメスの甲の部分に卵が入っているものを子持ちタラバと呼びます。卵が取り出されて味付けされたものが多く販売されていますが、甲の中に卵が入ったままボイルされ、まるごと売られている場合もあります。

甲羅の中(卵巣に当たるもの)に入っていて、まだ熟成しきっていない卵を『内子』と言い、ぷちぷちとした食感が非常にクセになる美味しさです。ボイルするととてもクリーミィーな口溶けになります。

甲羅の『ふんどし』のところに出ている卵が『外子』で、こちらも新鮮なものを醤油に漬け込んで食べると、非常にお酒に合う一品になります。内子や外子の加工品はとても高価なものですが、食べてみるとそれも納得の珍味なんですよ。

子持ちタラバの漁業事情

実は、日本において子持ちタラバの漁獲は禁止されています。タラバガニの乱獲が進んだため、メスを国家単位で保護する必要が出てきたのです。そのため、現在日本で販売されているものはロシアで漁獲されたもの。残念ながら国産を探すことはできません。

内子と外子の食べ方

ボイルした子持ちタラバに内子が付いていたら、そのまま食べることもできますが、1日ほど醤油漬けや塩漬けにしてみましょう。外子はそのまま食べたり、醤油、酒と、みりんで少し甘みを加えたものに漬け込んだりして食べてみてください。

塩分に漬け込むことで、旨みがぎゅっと凝縮します。味噌汁に入れてみるのもお勧めですよ。せっかくの珍味、いろいろな方法で味わってくださいね。

花咲ガニの食べ方

ちくちくとトゲのようなでっぱりが体中についている花咲ガニ。大変貴重で高級なカニのひとつですが、脚は4本。そう、花咲ガニもタラバガニと同じ、ヤドカリの仲間です。しかし、味は超一級品。味がよければ種類なんて・・・というのが人間ですよね(笑)

『花咲ガニ』って?

『花咲ガニ』はベーリング海、オホーツク海、千島列島、北海道沿岸の一部に分布するカニです。他のカニよりも漁獲できる範囲が狭いと言えるでしょう。タラバガニよりも少し小さめではありますが、甲幅は15cmほど、脚は短いのですががっつりと逞しく太め、全体に長いトゲがあるのが特徴です。

花咲という名前は根室の花咲を根拠とする説、ボイルした際の色鮮やかさから花が咲いた様子を連想させるからという説などがあります。

貴重になってしまった花咲ガニ

花咲ガニは昔から保護され、漁獲を制限されるカニだったわけではありません。1977年以前は、年間1000トンも漁獲されていました。ところが、現在はその10分の1。絶滅の危機もあったため、1981年から3年間は漁獲が禁止されていました。

現在も漁協によって異なる漁獲時期の制限があり、大きさは甲長が8cm以上のオスだけに限定されています。これが幻のカニとも呼ばれる所以ですが、今後もさらなる保護を行い、種を守っていきたいものですね。最小限の楽しみとしていただくものだと考えるべきでしょう。また、にせものも出回りやすいので、信頼の置ける店で購入する必要があります。

花咲ガニの食べ方

花咲ガニはカニの中でも『こってり』という表現がぴったりの濃厚なカニです。刺身でもいただけますが、脂分も多いので、たくさん食べるよりは少量を味わう、マグロで言えばトロのようなものでしょう。

独特の風味があり、『少しクセがある』と表現されることもあります。ただ、このクセがまたグルメをひきつけているのも事実です。鉄砲汁にするとその脂の風味が一層引き立ちます。タラバガニと同じく、ミソよりはその身の美味しさが目立つカニです。

タラバガニの食べ方

名前だけはなんだかよく知っているけど・・・という方が多いかもしれない『タラバガニ』。一体どんなカニなのでしょう?ちょっと専門的な説明と、おいしい食べ方をご紹介します!

『タラバガニ』ってどんなカニ?

カニの中でも味のよいことで知られるタラバガニ。脚が長く、全体で1メートルを越えることも珍しくありません。店頭ではボイルされたものを冷凍し、解凍する形で売られています。美しい赤橙色は食欲をそそりますね。ボイルされる前は薄い紫色をしています。

タラバガニは分類上、本当の『カニ』ではありません。実は『ヤドカリ』の仲間で、体にもヤドカリの特徴がいくつか見られます。例えば、カニは横歩きしかできませんが、タラバガニは縦にも歩くことができるのです。ちょっと面白いですね。

タラバガニの食べ方は?

刺身にして生で食べられることもありますが、加熱したほうが筋っぽさがなくなり、旨みが強くなる傾向があります。ただ、生の身の透明さが美しいので、それを楽しむための刺身料理も多いものです。

一般的には塩茹でにしたり、蒸したりすることが多いですね。焼きタラバガニは香りもこおばしく格別です。脚はしっかりと太いので、身を掻き出して食べるのも比較的簡単です。

甲の中のミソは?

タラバガニのミソは、一般的なスーパーマーケットなどで見ることができません。タラバガニのもっとも美味しいところは脚です。

ミソは新鮮であれば味噌汁などにしていただくこともできるのですが、ボイルしてしまうと傷みやすく、風味も落ちてしまい、美味しくないのです。脚の美味しさから考えるとちょっと意外ですが、このあたりも『カニ』ではなく『ヤドカリ』ということが関係しているのかもしれませんね。

ズワイガニの食べ方

『冬の味覚の王様』とも呼ばれるズワイガニ。その長い脚が特徴で、脚の身も美味しいのですが、ミソや内子が美味しいことでも知られています。まさにどこを食べても旨いカニなのです。

『ズワイガニ』とは?

ズワイガニは、日本海や北太平洋、オホーツク海、ベーリング海など、広い範囲に分布するカニです。私たちが目にするズワイガニは、日本での漁獲が許されている甲幅90mm以上のもの(カナダ北大西洋では95mm)。

卵から孵化してここまでの大きさになるには約10年の月日を必要とします。なお、漁獲制限が大きさによってなされるのはオスだけで、メスは成熟した卵を持っている場合のみ漁獲できます。

『松葉ガニ』もズワイガニ?

さて、『松葉ガニ』と呼ばれる大変美味しいカニをご存知でしょうか?実はこれもズワイガニです。漁港によってはズワイガニにブランドとしての別名をつけている場合があるのです。

松葉ガニは島根県、鳥取県、兵庫県、京都府で水揚げされるズワイガニのことです。同じようにして、越前・福井県のズワイガニは『越前ガニ』と呼ばれています。輸入されたものはこのブランド名を名乗ることができません。

ズワイガニの食べ方

ズワイガニは身もミソも非常に美味しいカニです。新鮮なものであれば刺身でいただいてもいいですし、蒸したり塩茹でにしたりする他、すき焼きの肉をカニ肉に変えた『カキスキ』でいただくのもお勧めです。

カニ身の味が強いからこそできる調理法ですね。ミソは甲羅を使って煮込んでみてはいかがでしょうか?酒、みりん、味噌(味噌汁用の味噌です)を少しだけ加えるとより美味しくなります。